医療制度には高額療養や出産費の様に高額な出費が必要になるものがあります。
この様な負担を軽減するために、それぞれの制度に貸付制度が存在します。
今回はこの高額医療費貸付制度と出産費貸付制度について書いてみたいと思います。
【高額医療費貸付制度】
社会保険制度には「高額療養費」があります。
ただ、この制度を利用すると被保険者本人に、高額療養費を支給されるまでに約3ヶ月程度、時間がかかってしまいます。
そこで、先に無利子で振込手数料無料の高額医療費貸付制度を利用して、その後に精算することで当座の負担を軽減する事ができるしくみになっているのです。
申込方法は・・・
高額医療費貸付金貸付申込書に下記の1〜4の添付書類を付けて各都道府県の社会保険協会に提出します。
1.医療機関の発行した、保険点数のわかる医療費請求書
2.健康保険被保険者証
3.高額療養費の受領を全国社会保険協会連合会に委任する旨の委任状
4.高額療養費貸付金借用書
貸付金額は・・・
一般の70歳未満の被保険者が総医療費100万円で自己負担(30%)が30万円必要な場合の自己負担額上限は下記の通りです。
→81,000 + (1,000,000 − 267,000) × 1% = 87,430円
*「高額療養費」の自己己負担の上限額を参照
では上記の場合の高額医療費貸付額は・・・
→(300,000 − 87,430) × 0.8 = 170,000円(貸付額)
*0.8は貸付割合です。
返済は上記の3の委任状に基づき、後日、請求する高額療養費を直接、全国社会保険協会連合会が受取る事で返済に充当します。
ただし、精算の上、残った金額(通常、高額療養費の2割程度)は被保険者に返還されます。
貸付は通常、申込から2〜3週間で完了します。
【出産費貸付制度】
出産育児一時金は被保険者、被扶養者ともに一律35万円ですが、出産後に請求し支給されるまでに約2ヶ月程度が着金にかかるため、医療機関の退院時には間に合いません。
そこで、その負担を軽減するために先に無利子で振込手数料無料の出産費貸付制度があるのです。
貸付対象者は・・・
1.出産予定日まで1ヶ月以内の被保険者又は被扶養者
2.妊娠4ヶ月(85日)以上で医療機関に一時的な支払を要する被保険者又は被扶養者
申込方法は・・・
出産費貸付金貸付申込書に下記の1〜6の添付書類を付けて各都道府県の社会保険協会に提出します。
1.母子手帳の写し(氏名と予定日の記載されている部分)
2.健康保険被保険者証
3.出産育児一時金の受領を全国社会保険協会連合会に委任する旨の委任状
4.出産費貸付金借用書
5.医療機関が発行した出産費用の請求書等(出産予定日まで1ヶ月以内の方は不要)
貸付金額は・・・
1万円単位で最大28万円まで貸付ます。
*ただし、妊娠4ヶ月(85日)以上の方で、医療機関に一時的な支払いを要する方の場合は28万円以内で医療施設から請求されている額までとなります。
返済は上記の3の委任状に基づき、後日、請求する出産育児一時金を直接、全国社会保険協会連合会が受取る事で返済に充当します。(精算の上、残った金額は後日、返済されます)
貸付は通常、申込から2〜3週間で完了します。
無利息なので利用する価値がある制度ですね。


